08_魂の三重奏:『偉大な芸術家の思い出』

かつては世界的巨匠であったが、いまは過去の人となりつつあるヴァイオリンの老大家と、今をときめく世界的チェリスト、日本の人気、実力とも超一流のピアニストというややミスマッチとも思われかねないコンサートが行われた。

物語を引っ張るのは、日本のある音楽企画会社のプロデューサーの原田という男。
イザール・ギルトマンは半世紀以上にわたってヴァイオリン界の巨匠として世界中のコンサートホールで演奏してきた。八十歳をすぎた今も、現役としてステージに立っている。
七十歳をすぎたとき難病に罹り一年近くも入院生活を余儀なくされ、その病は彼の背骨を大きくひん曲げた。上体は左肩が下がった形に曲がり、これはヴァイオリニストとっては致命的な障害と思われた。しかしリハビリと猛練習とによって二年後に奇跡といわれる演奏活動再開を果たした。
それから更に十年の年月が過ぎた今、魂を揺さぶるような演奏をするこのイスラエルのヴァイオリニストを心から尊敬している原田は、何とかもう一度この人の完全燃焼の場を作りたいと考えた。
原田の夢実現のための奮闘ぶりと、魂の三重奏が実現してゆく過程が見事にありありと描かれてゆく。

作品の中で主に演奏されるのは:
・チャイコフスキー作曲 ピアノ三重奏曲 『偉大な芸術家の思い出』

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