21_三坂峠 二話: 《お蓮、勘兵衛 悲恋の墓》《緑のトンネルで》

お蓮・勘兵衛の墓。広島県と島根県を分ける三坂峠にひっそりと建つこの古い墓は、江戸の掟とは言え余りに惨いことがここで起きたことの証。それは安政四年1857年の出来事であった。著者は、江戸時代のこの人情話を元に二つの物語を書いた。

第一話は、既出本の「ミスターフェイト」に記述の「中国山地越え徒歩旅行」で出会った三坂峠に残されている墓碑に秘められた悲話に強い印象を受けて書かれた物語り。
道ならぬ恋に落ちたお蓮と勘兵衛は三坂峠を越えて芸州へ向かってぞうりの旅姿で逃げるが、追っ手は馬で迫ってくる。。。。

第二話は、徒歩旅行中に三坂峠を歩きながら頭に浮かんだ心象風景が、峠にまつわるもう一つの物語として描かれている。これが著者の望ましい最期の形だったのだろうか?
こちらは現代の話。男は、一週間の休暇を取って徒歩旅行に出るが、同じ職場の女性と一度だけとの約束で逢い引きを予定に入れた。三坂峠の悲恋の墓碑を見て江戸時代の出来事と自分たちの不倫を重ね合わせる。女と別れた後、何度も鳶が頭上を舞う。男は鳶にどこかへ導かれていくように感じた。一体どこへ?
いずれもフィクションである。

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